2008年より自己炎症性疾患の遺伝子診断を開始し、家族性地中海熱10例、クライオピリン関連周期性発熱症候群2例を確定診断した。また家族性地中海熱の原因タンパクでpyrinの機能を研究しており、pyrinとβ2 microglobulinが結合することでpyrin inflammasomeを形成することを報告している。
現在も好中球におけるpyrinの機能解析を継続している。
Updated on 2026/03/30
2008年より自己炎症性疾患の遺伝子診断を開始し、家族性地中海熱10例、クライオピリン関連周期性発熱症候群2例を確定診断した。また家族性地中海熱の原因タンパクでpyrinの機能を研究しており、pyrinとβ2 microglobulinが結合することでpyrin inflammasomeを形成することを報告している。
現在も好中球におけるpyrinの機能解析を継続している。
博士(医学) ( 2023.12 横浜市立大学 )
家族性地中海熱
HIV
Life Science / Immunology
Life Science / Infectious disease medicine
好中球における家族性地中海熱原因タンパクpyrinの機能解析
Grant number:23K07909 2023.4 - 2026.3
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
寒川 整
Grant amount:\4550000 ( Direct Cost: \3500000 、 Indirect Cost:\1050000 )
2023年度は好中球を尿酸結晶で刺激することで顆粒内のβ2-microglobulinが細胞質へ流出し、pyrinと結合、pyrin inflammasomeを形成することを検証した。健常人の全血より比重液も用いて顆粒球を分離、低濃度のlipopolysaccharideで刺激を行った後に尿酸結晶を加え、β2-microglobulinとpyrinの局在を免疫染色法により確認した。
その結果、刺激前の好中球ではβ2-microglobulin、pyrinともに好中球内にびまん性に局在していたが、尿酸結晶刺激により一部の好中球でβ2-microglobulinとpyrinが偏在するようになり、共局在していることが確認できた。尿酸結晶は低濃度や短時間の刺激では好中球に目立った変化は見られず、逆に高濃度で2時間以上刺激した場合にはNETosisを起こしてしまい、核を失った好中球が認められた。このことから好中球に対して過剰な刺激を加えるとpyrin inflammasome形成以前にNETosisを介した細胞死が起きてしまうことが推測された。
さらに尿酸刺激によるβ2-microglobulinとpyrinの結合がpyrin inflammasomeの形成を誘導しているか確認するために刺激後の好中球でpyrinとpyrin inflammasomeの構成要素であるPSTPIP1が共局在していることも確認できた。これらの結果を踏まえ、現在この過程がコルヒチン投与によって阻害されるかを検証している。
研究計画段階ではproximity ligation assayを用いてβ2-microglobulinとpyrinの結合を検証する予定であったが、当研究施設が新たに蛍光顕微鏡を導入したことを受けてより情報量が得られる免疫染色法で研究を進める方針へ修正を行った。